まぁちょいと肩の力を抜いて、お暇なら聞いてっておくんなせぇよ。

あたしゃこっちの世界じゃ長いこと「島津晶左」なんてぇ名前で通しちゃおりますが、勿論本名なんてのがちゃーんとございます。
この本名ってのがねぇ、あたしゃ割と気に入っちゃあいるんですが、ひとつだけ昔ッから気になることがあるんでさぁ。
いや、たいしたことじゃござんせん。
けどねぇ、まぁあたしの苗字がちょいとダークな漢字が使われておりますもんで、世間のドラマ小説漫画の類で、あたしのと同じ苗字の奴はほぼ間違いなく悪役なんでさぁ。
二時間サスペンスなんざ笑っちゃうくらいよく同姓の悪役が出ますねぇ。
勿論、こちとらいい大人でございます。またかよぅ、と笑って済ませる程度の話。
けど、まぁ決して気分の良いものじゃねぇってぇのは分かってもらえますかねぇ。
格好良い悪役なら未だしもですが、小悪党な上に途中で殺される役だった日にゃあ、おいおいそりゃねぇよ、と同じ苗字の誼で言ってやりたくもなるんでさ。
流石に未だ下の名前まで同じ登場人物に巡り合ったこたございませんが、そんなもんが出てきたらさぞや苦笑いするでしょうなぁ。

でね、そんな話で何が言いたかったかってぇとなんですが、たかが名前ひとつでも、嫌ぁ~なきゃらくたあと一緒にされりゃあちょいと気持ちが沈むんでさ。
これがね、「あなたの名前は面白いのでこのキャラで使わせてもらいました!」なんて話になったら…果たしてどんな気がしますかねぇ。

うん、まぁそれでも「たかが名前だし」と思えるかもしれませんねぇ。

じゃあ、「あなたの失恋話がドラマティックだったので小説に書かせてもらいました!」とかだったらどうですかねぇ。
「ラストは彼と彼の新しい恋人を殺して死刑になるんです!愛ゆえの犯罪!読んだ人皆が泣きますよ!」なーんて言われちまったら、「わぁいそりゃ素敵!」って喜べますかい?
ちょいと難しくありませんかねぇ。
「え?でもフィクションって明記してありますから!本当のあなたとは関係ないじゃないですか。面白いんだからいいでしょう?」
…ああ、うん、そんなこと言われたら、あたしゃちょいと我慢できずにそいつをぶん殴っちゃうかもしれませんねぇ。
フィクションてな、便利な言葉です。
本当のことは違うんだよ、だからトンデモでもいいんだよ。本当のことを知らない人が影響されたら?え、そんなの知らない方が悪いんじゃない。製作者は面白いものを作ってるだけなんだから。
…ちょいとこりゃ違いませんかねぇ。て、あたしゃ思うわけなんですが。

面白いものを作りたいというのはいいことです。
好きなものをネタにしたいってのも分かります。

でも、他人を傷つけてまでやることじゃないはずでさぁ。

面白いから、フィクションって付いてるから、傷付くなてのは勝手な言い分じゃござんせんか。
傷付いてる人がいるってことを知らないならば無知の罪。
知っててでもフィクションなんだから目くじらたてんなってなぁ無恥の罪。
ってまぁあたしゃ思ったわけなんですが。
皆様はどう思いますかねぇ。

いや、こいつぁちょいと喋りすぎました。あたしとて偉そうなこと言える立場じゃない。いつだって気をつけてなきゃいけない一人なんです、申し訳ない。
まぁちょいと、思い当たることがあったら一緒に考えてみてくださると嬉しいでさぁ。
「そんなことくらいで怒るなよ」って言われてるお人が、どうしてそこまで怒ってるのか。
もしかしたら、そこには言ってる側が想像してるよりずっとずっと苦しんだ人がいるんじゃねぇのかってことをね。

お付き合いくださってありがとうござんした。では、ごめんなすって。

コメント

まなづるれーな
まなづるれーな
2010年12月8日14:37

うーん…これは自分の事を知った人物による行動か否かで心情は大きく変わりますよね。
もしも見ず知らずの第三者ならば(それこそ文筆業とかドラマ制作スタッフの所業とか)仕方がない部分もあるかもですが(さすがに全国全ての人物と被らないという事は出来ないと思うし)自分の見知っている人物の所業でしたら、かなりとんでもない心理的暴力行為だという感じはします。
これで精神的に鬱になったら、慰謝料ものですよ(…さすがにそこまでは無理か/汗)
まあ名前の問題を広範囲に捉えてしまうと、それこそかぷこむとかこーえーの歴史もの作成スタッフは、詰腹ものになってしまうのですが(特にかぷこむ。バサラで無論本人ではないが子孫関係からクレームあったりするキャラもいるし)

かくいう私は、日本人98%に該当すらしない珍しい苗字ですが、BでLな漫画のキャラの苗字で使われていて、しかもタイトルにもそれが使われていて、本屋で見たとき思い切り苦笑いという経験ぐらいしかないので、全然リアリティがない奴が言ったとて説得力も皆無なんですけどね(^_^;)
そして、この日記を拝見させていただいた時一瞬『私ももしかしたらなんかやらかしてないか!?』とか思ったのですが、考えたらそもそも最近原稿書いてないだろと自分で自分に突っ込んでしまいましたorz←本気でそろそろ頭使い始めれ私!

響
2010年12月8日17:01

私は当然島津さんの本名存じてますが、コントラストの美しいいいお名前だと思いますけどね~。って今回そういうお話じゃないんですよねすみません。

拝読した限りの私見ですみませんが、もの書く人って、割と自分の経験も他人の経験もネタになるならつい同じように扱ってしまう部分があるんじゃないかと思うんですよね。実際に執筆行動に移すかどうかは別として、人の話聞いて「あ、書いたら面白いかも」って発想までは多分割と誰にでもあるんじゃないかと…。経験って言いましたけど名前についてもそうで、帰属するのが自分じゃないもの・こと全般についてですが。
でも他人をネタにしてフィクション作るなら、少なくとも手の届くところについては事前に当事者に同意を得ておくか、でなければ誠意を持って謝るかをしないといけないと思うのです。前提として、使うんなら面白半分ではなく悪意なく、真摯さや愛情を伴って大事に扱うことが当然に必要で(いい役当てろって意味じゃないですよ)、それを使わなければならなかった必然が生じるまで練り込んで質の高いいいものを作り上げる、が最低限の賃借料代わりで且つ恩返しじゃないかなあと。
逆に名前なんかはそういう必然が生じ難いので、使う前に一言あってもいいような気がしますが。大役にしても端役にしても、人によって感じ方違うと思うので。ていうかそういう機微がわからないで面白いフィクションが作れるのかどうか、という疑問もなきにしもあらずというか……
まあでもそれ以前に特に名前の話ってデリケートなので、手の届く範囲の身内や身内の身内(わかりにくい)の名前なんかに手は出したり言及しない方が無難ってことでしょうかね~……。

ケータイ小説なんかだと、よく暴力とか難病とかが容易く悲劇を描ける要素として大変に軽く扱われていて疑問だったりもしますが、ただ、読んだ誰かが傷つく可能性のある要素を全て排除して、自分の経験だけでものを書くというのもそれはそれで難しい気がします。人間を描く以上は、そういう要素を使ってこそ書けるものもあるのではとも思いますし。また広く読んでもらうためのフィクションとして描くことで、そういう現実を知らない世間に事実を知らしめると言う側面もあるでしょうし……。そういう時に確かに「面白い」フィクションであれば伝わり易く、その意味で面白ければいいじゃないというか寧ろ面白くなければならないというのは個人的には一理あるとは思うのですが、でもそれを言われて面白くないと感じた人が最低一人いる以上は、その作品についてはもうアウトだと思うんですよね。ていうか面白いとか自分で言うなというか……。

だらだら書いてしまいましたけど、書き手の責任として、手の届く範囲のネタについては、使う配慮・使わない配慮のどっちにしても当然配慮してもいいんじゃないかな、というのがあるんじゃないかと(あ、一行で済んだ)。元ネタがあるの判っててでも元ネタの帰属元に対しては責任知らんぷり、ではそれはただの盗用のように思えます。


あと……後本当に蛇足でしかも主観的な話で恐縮なんですが、こういう出来るだけ多くの人に見て・考えてもらった方がいい問題提起は修辞次第で読後の印象が変わってしまうこともあるのではないかとかちょっと思ったりもしたりしました……。
多分こう書くより他ない心情があったのだとは思われますが。僭越ながら。すみません。

響
2010年12月8日17:05

ふおお投稿してみたら思いの外長文だった…!!!!す、すいません!!!!(土下座)

晶左
2010年12月9日9:37

お二方>コメント有難うございます。
この件に関してはちょっと複雑な事情があるものの、多分本人には直接言っても伝わらないだろうな、と半ば諦め交じりの感情があり、ついついモヤモヤしたもの吐き出すためにここに思うことを書いてみた次第です。
…ま、結局は無駄な気休めだったんですが。私の力はもうないわね!(笑)
そんなわけで色々細かいレスなどは省かせていただきます。すみません。色々考えるきっかけになりました。どうもありがとです。

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