P3P二次創作SS・2。【P3P&P3フェスネタばれあり注意!】
2009年11月6日 二次創作いろいろこれはP3Pの当サイト主人公たちの二次創作です。オリジナル設定満載&フェスネタばれ前提ですので読まれる際はご注意ください。
…ちなみに、どうしようもない脱力ギャグ(?)です。なおかつ短いよ!
登場人物簡単紹介。
静真(しずま)…P3男主
成美(なるみ)…P3女主
二人は双子、似てない双子。苗字は「神那姫(かんなぎ)」
あとプレイヤーはガキさん大好き。
とりあえずそんなところです。OKと言っていただける場合のみ、スクロールどうぞ。
↓↓↓
乾いた銃声が血のような満月に反響する。
「荒垣さん!」
崩れ落ちた少年に、仲間たちが彼の名を呼びつつ駆け寄った。
倒れ伏す身体に少女が取りすがった、その時。
「…あ?」
「きゃあ!?」
およそこの状況下にふさわしくない訝しげな声で疑問符を発し、むくりと起き上がったのは当の少年本人だった。
「お、おいシンジ!お前今撃たれたんじゃ…!?」
何が起こったか分からず慌てる仲間たちの前で少年は数秒ほど眉根を寄せた不機嫌に見える表情で考え込んでいたが、急にはっと何かに気付いたように懐に手を入れた。
「これか…!」
懐から少年が取り出したのは「学園前」と書かれたバス停だった。時刻表部分には、深く弾丸がめり込んでいる。その弾痕をなんとも複雑な表情で眺めていた少年は、やがてゆっくりと視線を傍らにいる少女へと向けた。
「こいつが…お前のくれたバス停が、俺を守ってくれたな、神那姫…」
「荒垣さん…!」
真紅の瞳に涙を溢れさせた少女が泣き笑いの表情を作る。その肩を抱き寄せ、少年は仲間たちが驚くほどに優しい笑顔を見せた。
「…ありがとよ。…馬鹿、もう泣くな」
いつしか血のような満月は、美しい銀の光に変わっていた…。
「…って、ちょっと待った待った待った!その妄想カットカットぉぉぉ!!」
「…いいとこなのに何故止める」
半泣きの声で叫ぶ望月に、静真が無表情な分怖いほど不機嫌な声で返す。
一瞬怯んだ望月だったが、恐怖にツッコミ心が勝ったのかありったけの勇気と根性を振り絞って静真の妄想にダメ出しを始めた。
「いや無いよ!?普通そこ銀のロケットとか懐中時計とか警察手帳とかドッグタグ辺りが出てくるシーンだよ!?大体懐からバス停とか出るわけないじゃん!」
「出るよ、荒垣さんなら」
「荒垣さんってどこのネコ型ロボット!?てゆーか女の子からのプレゼントがバス停ってどうなの!?しかも学園前って利用中じゃん!ロマンスの神様もびっくりだよ!」
「馬鹿いえ、鈍器は間違うことなきロマンだぞ」
「それ違うからね!?百歩譲っても『戦う男の』が付くからね!?そもそもロマンじゃなくてロマンスでしょ!もっと花とか星とか飛ぶものにしてよ!」
「うるさいなー、折角人がこれだと思う素敵シチュエーションを考えてみたのに」
ぶっすーと見事にふて腐れた静真の前で、ツッコミ疲れて酸欠になりかけた望月ががっくりと膝を突く。
「ていうか、本気だったんだねぇ…君の考えていることが分からないよ…」
今更だけど、と呟いて、望月は最後の力で大の字にひっくり返った。
何処とも知れぬ世界の狭間。
時間の概念も感覚も希薄なこの場所に静真が己を封じてから、こんなとぼけた会話が何度も繰り返されていた。
そんな意外と暢気であるこの空間で、最近もっぱらの会話は静真の双子の姉である成美のことだ。彼女が静真を助けるために、『運命の一年』を静真の代わりにやり直していることは二人とも知っている。ものすごーく心配しつつも、成美ならきっと俺の出来なかったこともやっちゃうんだろうな、と信頼している静真に、望月も双子の絆って素晴らしいなぁ、なーんて感動していたのではあるが。
その信頼に基づいた夢見がちな未来妄想は、最近ちょっと変だった。
双子の片割れが大事で大好きでしょーがないから自分も認めたかっけー先輩とうまくいったらいいんじゃないのかな!と夢見るのは分かるものの、その幸せビジョンは彼女的にはどうなのか。
「ていうか大体まだ彼女、その荒垣さんと2回しか会ったことないでしょ。寧ろ順平とか真田さんとかと仲いいじゃな」
「テレッテとプロテインはやだ」
「即答だよ!」
まぁわかんなくもないけど。望月は言いかけた言葉を辛うじて飲み込んだ。つまりは彼はシスコンでブラコンなのだ。義理の兄に似て飄々としつつも、はとこの弟分のように面倒見がいいあの先輩を静真が大変慕っているのは知っているし、勿論半身である彼女のことを生半可な野郎が手出ししたら自分が潰す、と言い切るくらい大事にしているのも知っている。だからどうせなら二人がくっついてくれたら安心なのにな、と考えているのはそりゃもうよくわかる。わかるのだが。
(…なーんかズレてるんだよね)
しかしこれ以上ツッコミを入れても無駄なのは、更によーく望月にも分かっている。
「…まぁ、叶うといいね…」
色々言いたいことを諦めてそう締めくくった望月に、静真は相変わらずの無表情で、しかし瞳は自慢げにふふん、と笑った。
願わくば、彼の片割れに幸いあれ。
そう祈らずにいられない望月なのであった。
END。
言い訳。
えー、すみません、私のP3Pはまだ7月4日です。
てゆーかガキさん救済があるかどうかもまったく知りません!(言い切る)なので全部妄想です!ギャグなのでその辺スルーで宜しく!
…や、まぁ銃弾から助かる王道って言ったら懐に入ってたなんかが身代わりにってあれかなぁってのを書いてみたかっただけです、いやマジで。これで10月なってなんも救済なかったら超凹むんだろうけどな!あっはっは(自棄)
…ちなみに、どうしようもない脱力ギャグ(?)です。なおかつ短いよ!
登場人物簡単紹介。
静真(しずま)…P3男主
成美(なるみ)…P3女主
二人は双子、似てない双子。苗字は「神那姫(かんなぎ)」
あとプレイヤーはガキさん大好き。
とりあえずそんなところです。OKと言っていただける場合のみ、スクロールどうぞ。
↓↓↓
乾いた銃声が血のような満月に反響する。
「荒垣さん!」
崩れ落ちた少年に、仲間たちが彼の名を呼びつつ駆け寄った。
倒れ伏す身体に少女が取りすがった、その時。
「…あ?」
「きゃあ!?」
およそこの状況下にふさわしくない訝しげな声で疑問符を発し、むくりと起き上がったのは当の少年本人だった。
「お、おいシンジ!お前今撃たれたんじゃ…!?」
何が起こったか分からず慌てる仲間たちの前で少年は数秒ほど眉根を寄せた不機嫌に見える表情で考え込んでいたが、急にはっと何かに気付いたように懐に手を入れた。
「これか…!」
懐から少年が取り出したのは「学園前」と書かれたバス停だった。時刻表部分には、深く弾丸がめり込んでいる。その弾痕をなんとも複雑な表情で眺めていた少年は、やがてゆっくりと視線を傍らにいる少女へと向けた。
「こいつが…お前のくれたバス停が、俺を守ってくれたな、神那姫…」
「荒垣さん…!」
真紅の瞳に涙を溢れさせた少女が泣き笑いの表情を作る。その肩を抱き寄せ、少年は仲間たちが驚くほどに優しい笑顔を見せた。
「…ありがとよ。…馬鹿、もう泣くな」
いつしか血のような満月は、美しい銀の光に変わっていた…。
「…って、ちょっと待った待った待った!その妄想カットカットぉぉぉ!!」
「…いいとこなのに何故止める」
半泣きの声で叫ぶ望月に、静真が無表情な分怖いほど不機嫌な声で返す。
一瞬怯んだ望月だったが、恐怖にツッコミ心が勝ったのかありったけの勇気と根性を振り絞って静真の妄想にダメ出しを始めた。
「いや無いよ!?普通そこ銀のロケットとか懐中時計とか警察手帳とかドッグタグ辺りが出てくるシーンだよ!?大体懐からバス停とか出るわけないじゃん!」
「出るよ、荒垣さんなら」
「荒垣さんってどこのネコ型ロボット!?てゆーか女の子からのプレゼントがバス停ってどうなの!?しかも学園前って利用中じゃん!ロマンスの神様もびっくりだよ!」
「馬鹿いえ、鈍器は間違うことなきロマンだぞ」
「それ違うからね!?百歩譲っても『戦う男の』が付くからね!?そもそもロマンじゃなくてロマンスでしょ!もっと花とか星とか飛ぶものにしてよ!」
「うるさいなー、折角人がこれだと思う素敵シチュエーションを考えてみたのに」
ぶっすーと見事にふて腐れた静真の前で、ツッコミ疲れて酸欠になりかけた望月ががっくりと膝を突く。
「ていうか、本気だったんだねぇ…君の考えていることが分からないよ…」
今更だけど、と呟いて、望月は最後の力で大の字にひっくり返った。
何処とも知れぬ世界の狭間。
時間の概念も感覚も希薄なこの場所に静真が己を封じてから、こんなとぼけた会話が何度も繰り返されていた。
そんな意外と暢気であるこの空間で、最近もっぱらの会話は静真の双子の姉である成美のことだ。彼女が静真を助けるために、『運命の一年』を静真の代わりにやり直していることは二人とも知っている。ものすごーく心配しつつも、成美ならきっと俺の出来なかったこともやっちゃうんだろうな、と信頼している静真に、望月も双子の絆って素晴らしいなぁ、なーんて感動していたのではあるが。
その信頼に基づいた夢見がちな未来妄想は、最近ちょっと変だった。
双子の片割れが大事で大好きでしょーがないから自分も認めたかっけー先輩とうまくいったらいいんじゃないのかな!と夢見るのは分かるものの、その幸せビジョンは彼女的にはどうなのか。
「ていうか大体まだ彼女、その荒垣さんと2回しか会ったことないでしょ。寧ろ順平とか真田さんとかと仲いいじゃな」
「テレッテとプロテインはやだ」
「即答だよ!」
まぁわかんなくもないけど。望月は言いかけた言葉を辛うじて飲み込んだ。つまりは彼はシスコンでブラコンなのだ。義理の兄に似て飄々としつつも、はとこの弟分のように面倒見がいいあの先輩を静真が大変慕っているのは知っているし、勿論半身である彼女のことを生半可な野郎が手出ししたら自分が潰す、と言い切るくらい大事にしているのも知っている。だからどうせなら二人がくっついてくれたら安心なのにな、と考えているのはそりゃもうよくわかる。わかるのだが。
(…なーんかズレてるんだよね)
しかしこれ以上ツッコミを入れても無駄なのは、更によーく望月にも分かっている。
「…まぁ、叶うといいね…」
色々言いたいことを諦めてそう締めくくった望月に、静真は相変わらずの無表情で、しかし瞳は自慢げにふふん、と笑った。
願わくば、彼の片割れに幸いあれ。
そう祈らずにいられない望月なのであった。
END。
言い訳。
えー、すみません、私のP3Pはまだ7月4日です。
てゆーかガキさん救済があるかどうかもまったく知りません!(言い切る)なので全部妄想です!ギャグなのでその辺スルーで宜しく!
…や、まぁ銃弾から助かる王道って言ったら懐に入ってたなんかが身代わりにってあれかなぁってのを書いてみたかっただけです、いやマジで。これで10月なってなんも救済なかったら超凹むんだろうけどな!あっはっは(自棄)
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