12/24、黄龍バージョン九龍妖魔學園紀、ついについにのクリスマスイヴです。
・・・・果たして誰が出てくるかは、まぁ読んでみて下さい(苦笑)

※・・やぁ、今晩は。この日記は九龍学園クリア後ボーナス使用2周目プレイ記、っていうのかな。ネタバレ&ゲーム内には無い創作設定が多く盛り込まれているんだ。閲覧する前に大丈夫かよく考えてね。お願い、だよ?(龍麻)

※※※※※※※※

本日の会話〈クリスマス・イヴ編〉

龍麻「・・お祝いどころじゃなくなっちゃったね」
九龍「うん・・。あッ、けどさ!ちゃちゃちゃっと片付ければまだ平気だって!あと24時間もあるしさ、全部終わらせて、絶対パーティやんないと!みんな楽しみにしてたんだし!・・ね?ひー兄!」
龍麻「・・・・そうだね」
九龍「・・ひー兄ちゃん、は・・・『全部終わった』ら、もう・・少しも、ここにいらんない?」
龍麻「・・・・24日」
九龍「え?」
龍麻「24日の間は、絶対出ていかない。約束。・・だから、なるべく早く終わらせないとね。料理を作るのも時間かかるんだぞ?」
九龍「・・・・うん。・・・・・うん!よっしゃー!頑張るぞー!」

12/24を最終日と通達した黄龍様。残り時間は24時間を切りました。
いよいよラストです。・・・あと何回かかるかな・・(書き手のつぶやき)

さて、疲労のため眠ってしまった白岐を女子寮まで送り届け(こっそり八千穂達に出てきて貰った)、男子寮前まで戻ってきたツインドラゴンと皆守。
時間がもうあまり無い、ということで、猶予の時間は1時間。その間に各自最終決戦への支度をまとめることにしました。
九龍「いくらなんでも支度に1時間もかかんないヨ?」
龍麻「みんなへの『挨拶』も済ませておいで」
九龍「・・・!」
皆守「・・・『別れ』の挨拶ってことか?」
龍麻「まさか!」
皆守「・・・・・あ・・」
暗い瞳の皆守に、馬鹿なこと言うなぁ、と気負いも何もない笑顔を見せる黄龍様。
龍麻「残念ながら、今日は『バディ』は誰も連れて行かない。だから、ちゃんと約束しておかないとみんな心配するだろう?・・帰ってくる、ってね」
九龍「・・!!うんッ!だよなッ!よっしゃあ!俺支度して、速攻みんなに会ってくる!」
元気良く駆けだしていった九龍の後を見送る黄龍様と皆守。寮に入る様子を見せない龍麻さんに、皆守が尋ねます。
皆守「ひーちゃん、お前は支度はいいのか?」
龍麻「何か必要に見えるか?」
皆守「・・・・・・いいや。・・ッたく、これから大変なことになろうかって時なのに、お前は少しもいつもと変わらないな。・・・本当に、お前は不思議な男だよ。その《力》は一体何なのか。今まで一体どんな人生を歩んできたのか。・・誰かに対して、そんなことを知りたいと思ったのは、初めてだ」
龍麻「・・・・・」
月の光と、寮の玄関から漏れる僅かな灯りが辛うじてお互いの表情を読みとらせます。薄く笑ったような表情で、皆守がぽつぽつと語り始めました。
皆守「お前たちがここに来てから、何もかもが変わった。全てが無意味に無機質に過ぎていくはずだった生活が、気が付けば騒々しく、慌ただしく、色鮮やかになっていた・・。救いを求めて《力》に縋ったほどに追いつめられていた連中が、お前たちと出会ったことで笑うようになった。前に向かうようになった。・・俺は、そんな日がこの學園に来るなんて、思ったこともなかったよ」
龍麻「・・・甲太郎」
皆守「なぁひーちゃん、お前は・・・前に進むことを恐れたことはないのか?・・・俺は、怖い。変わってしまうのが・・『お前たちに救われてしまうことが』怖いんだ。俺は、自分の弱さで大切なものを裏切り、亡くした。そんな俺が、解き放たれて良いはずがない。・・お前のその手に、縋って良いはずがないんだ・・」
目を伏せ、苦しげにそう言葉を吐き出す皆守。ですがその次の瞬間。
すぱーん!!
皆守「!?」
小気味いい音が辺りに響きました。
龍麻「お馬鹿」
皆守「なッ!ひーちゃんてめェ人が真面目に話してるっていうのによりによってハリセンかよッ・・!!」
龍麻「ツッコミには付き物だろ。・・あのな、甲太郎。じゃあ聞くが、お前が救われなかったら誰かが喜ぶのか?」
皆守「・・・・な・・」
龍麻「『お前が亡くした誰か』は、お前がいつまでも闇に捕らわれて動けないことを喜ぶのか?それが償いになるのか?」
皆守「・・・・・あ・・・」
龍麻「『悲劇の主人公ぶる奴』は嫌いなんだったよな?じゃあ今のお前は何だ?そこに立ち止まって作られた平和な日常に安穏としていれば、お前の望む答えは得られるのか?」
皆守「・・・・・・俺は・・・・」
畳みかけるように問いつめられ、言葉に詰まる皆守に、ふっと黄龍様は表情を緩めました。
龍麻「・・・なんてことは、もうとっくに自分で分かってるんだろう?」
皆守「ひーちゃん・・・」
龍麻「甲太郎、人は誰しも他者との繋がりの中で生きている。お前の人生は、お前と出会った全ての人のものでもある。苦しむお前を見て、九龍や明日香たちが同じように苦しまないと思うか・・・?」
皆守「・・・・・・・・」
無言で首を横に振る皆守。その項垂れた頭を、ぽんぽん、と軽く撫でてやる黄龍様です。
龍麻「・・救いたいのは、何もその相手のためだけじゃないさ。仲間、友達、家族・・俺は大切な相手には、笑っていて欲しいと思う。だから、その為に出来ることをやろうと思う。・・・それだけのことだよ」
皆守「・・・たったそれだけのために、お前は進むことも、戦うことも・・・迷わずに選べるんだな・・」
龍麻「俺だって迷うよ?でも、そんなときには必ず導いてくれるものがる」
皆守「・・・お前を、導けるもの・・?」
龍麻「『仲間』だよ」
驚きに目を見開いた皆守は、不意におかしそうに笑い出しました。
皆守「・・・・はは・・・お前らしい答えだよまったく。・・なぁ、ひーちゃん、さっき言ってたな、『今日はバディを連れて行かない』って。・・・俺を、連れて行ってくれ」
龍麻「・・・」
皆守「・・・頼む。お前たちがこの學園に来てからの三ヶ月、誰よりも近くでそれを見てきたのは俺だ。最後まで見届けさせてくれ・・」
軽く一つため息を吐いて頷いた黄龍様に、皆守は酷く安堵した表情を見せました。
皆守「有り難うな、ひーちゃん・・・。俺は・・・もっと早くお前たちと会っていれば良かった。行くんだろう?これが終わったら。・・俺は、最後までお前たちの選ぶものを見届ける。何1つ忘れないように、刻みつける。だから、お前も・・・忘れるな。お前が変えたものたちを・・・」
それだけ言い残すと、皆守は寮の中へ入っていきました。
龍麻「・・どう思う?」
MJr「・・ヴニャア・・」
龍麻「・・まぁ、そうだよな。どう見ても反対方向に腹をくくったとしか思えないか・・」
JADE「言葉だけでは、伝わらないこともあるさ」
龍麻「見てたな?」
JADE「まぁね。・・あの頑なさには覚えがある。かなりの荒療治が必要だと思うが・・どうだい龍麻?」
龍麻「・・ま、慣れてるさ。頑固者の相手には・・・ね」
JADE「フッ・・だろうね。では、お手並み拝見」
意味ありげに目を細めた亀が、再び暗闇へと姿を消します。
龍麻「あと、45分・・」
さて、最終戦まであと僅か。この続きはまた次回へ。

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